自衛隊入隊日記「俺とお前とオレの息子」

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自衛隊入隊日記を書いています。

 

前回、すごく特徴的な「自衛隊体操」に踊り明け暮れた我々は、

 

疲れた身体を引きずって部屋の清掃、荷物のかたづけなどを

 

行っていた。

 

食堂で夜食の後は、班長に引率されて浴場へ向かった。

 

通称「大浴場」だ。

 

体育館のようなたたずまいに入り口がいくつかあり、

 

われわれは「一般隊員」のところから入った。

 

他に「幹部用」などあるのだが、何が違うかというと、

 

幹部浴場はサウナがついていて、浴場が狭い。

 

われわれ働き蟻とは違って、幹部の人数は少ないのだ。

 

着替える場所で全員が股間を開帳した。

 

なにも感じなかった。

 

まわりは男しかいないのだ。

 

息子のおおきさを嘆き悲しむのは一般の生活に他ならない。

 

われわれは兵隊。兄弟なのだ。身体の欠陥など何の気を配るものではない。

 

が、「大きい」ものを見たときは、素直に「うおっ」と思った。

 

世界は広いと思った。世界の広さをこの場で感じるのはどうかと思うが。

 

風呂には30分、余裕を持って入った。

 

まわりの人間はみんな新隊員だった。

 

なんだかわきあいあいと話している。と、

 

妙に色黒い、がたいの良い兄さんがいた。

 

「「おう」」

 

森2曹だ。

 

「「さっき新隊員と間違われて、お前らの同期と陽気に話しちまったぜ。ぐははは」」

 

どうやら若く見られたのがうれしかったらしい。

 

森2曹はそのまま幹部浴場へ向かった。

 

幹部がひとりも入っていない時間帯のようだ。

 

風呂ひとつにも階級差があることに、

 

あらためて自衛隊にいることを憶えつつ、

 

僕は身体を洗ってから風呂に入った。

 

普通の風呂だ。

 

銭湯のようだ。

 

これから3ヶ月間、この風呂にはいるのだが、

 

風呂に入った記憶が、この日のこれしか残っていない。

 

夜空を見上げて、班員と列を作り、湯上りの身体で歩く夜の駐屯地は、

 

なんだか格別に幸せだった。

 

つづく。

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投稿者 : デューク東 | 08/07/05 1:31 | 全体に公開
タグ : エンターテイメント, 自衛隊, 日記, 入隊, ゴルゴ
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