巨匠マダム・キタローさんのブログ

巨匠マドモアゼル・マダム・キタローのプチ・ピアノ・リサイタル

第34回PTNA グランミューズ入賞者記念コンサート


Updated By : February 20, 2011 1:40:18 PM JST

2011.2/19(土)ハクジュホール(写真)

スタンウェイD274使用



PTNA.GM.B1.3位 ラフマニノフ:ヴォカリーズop.34-14 音の音色は美的でも、立体感が薄い。編曲物でも響きを活かしたJ.S.バッハのフーガの要素を取り入れた主旋律と対旋律の対話的な要素が欲しい。ペダルもハーフペダルの技術が欲しい



PTNA.GM.Yb.2位 モーツァルト:ロンドK.511 丁寧な演奏だが、平坦な印象。長、短調の微妙な和声の移り変わりを意識してないのと、モダンピアノで弾く時の現代の響きを意識していない。指だけの響きよりもペダルもハーフペダル、シフトペダルを用いて欲しい



PTNA.GM.Ya.2位 ショパン:舟歌 一言、率直にはツェルニー風。正確に演奏するのは大切ですが、音色が単調。主、対旋律の対話的な音色の変化に乏しい。あるピアニストと話しをしてて、最初の1音で失望気味。色気の無いショパンは子供と同じ。浪漫な音楽なのに



PTNA.GM.B2.2位 カプースチン:変奏曲op.41 Youtubeなどでの作曲者本人の演奏は非常に軽い感覚でも、クラシックな土台を大切にした演奏。ジャズの要素はあっても基本的な和声とリズムはジャズのノリを控えにするのが大切。その点でややジャズ的過ぎるかも…



PTNA.GM.B1.2位 レヴィッキ:ワルツop.2+メンデ=ラフマ編「真夏の夜の夢」よりスケルツォ 選曲的に巨匠性の遊びたっぷりな演奏法が要求されるが、技術はあっても音色のパレットが乏しい。ペダルもシフト、ハーフなどの技術やタッチの変化の遊びに欠けた



PTNA.GM.A1.2位 ハイドン:ソナタHob.XVI-6 演奏者本人からの体調不良のアナがありましたが、内容的には出演者中、もっとも中身のある活きた演奏。非常に音楽の中身を掘り下げていて、表裏拍や和声感の無駄の無い表現が凄く心地良かったと思う!



PTNA.GM.D.2位 ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー(連弾) 一言で言えば、力み過ぎ、やり過ぎな印象。ジャズの要素を意識し過ぎた感が強い。primoの方の一本調子的な歌が鼻に付いた印象。もっと軽く、重めな響きがやや後味がすっきりしないかも…



………休憩………

ドリンクコーナーには、素敵なオトコが振る舞いをしてました!!

日本人では無いのですが、日本話がペラペラで

ピアニストの『マキシム』似のクラブか何かのカウンターで活躍してるような、

なかなかの好印象のオトコで…

やっぱり、ワインを頂きました…

割にアタクシ、辛口好みなので、指名をしたら『白ワイン』を薦められました!

ワインはgood!!

ハクジュホールに来るときは、楽しみだわ!と…(苦笑)



後半…



PTNA.GM.D.1位 モーツァルト:4手のためのソナタK.521 第1楽章 技術的にも安定感がある。が、モダンピアノで弾く時に、ピリオド奏法を強く意識するか、モダン奏法を意識するか、で違ってくるので、スタンウェイならもっと遊びの音楽があっても…と言う印象



PTNA.GM.Yb.1位 チャイコフスキー:ドゥムカ 演奏技術は安定性がある意欲的な演奏。ただ一つ、『ff』以上を求めた時に響きのワイド感に欠けるのが残念。ロシアの抒情性は薄い代わりに、若さを押し出したすっきり感のある農民の情景が印象的でした



PTNA.GM.Ya.1位 西村 朗:オパール光のソナタ 非常に意欲的にトライした演奏。響きにも鋭さがあり、緊迫感を大切に、また若さが故の恩恵も活きた演奏。今後、ミュライユ、シュニトケ、グバイドゥリーナなどの現代作品を演奏するようなら楽しみかも?!



PTNA.GM.B2.1位 プーランク:「ナゼルの夜会」から、前奏曲、Var.1〜3 一言、消化不良の印象。音が活きていないのが明白。作曲者本来の響きの軽い輝きと、ウイットのあるリズム感を音楽に練り込まないと、エスプリ感が出にくいだけに残念…



PTNA.GM.B1.1位 シャブリエ:「絵画的小品」より即興曲、ブーレ・ファンタスク ペダルを巧みに演奏してはいるものの、強い音は強い音、弱い音は弱いと極端に奏でるのが些か。デュナーミクの意識が薄い印象。音色は派手な点だけが長所



PTNA.GM.A2.1位 スクリャービン:ソナタ第2番op.19 まだ初期の作品でも、音色にデリケートな1楽章がやや平坦な作り。スタンウェイのいくらでも工夫出来る奏法があると思うのだが幻想感不足。2楽章も現実感が強すぎ。ペダルを工夫する感覚が違うように思った



PTNA.GM.A1.1位 シューベルト=リスト「ウィーンの夜会」より第6番 ワルツ・カプリス まだ、ぎこちなさが感じられた印象。中間の和声が細かく変化する(左手がポイント)箇所のデリケート感不足。また、遊びの精神にも不足。リスト編は遊び感を出すのが先決!



PTNA.グランミューズ部門入賞者記念コンサート→期待感を持って行きましたが、ややがっかり感も。入場料も2500円は些か(アマチュアなピアノを楽しむ部門なのに)。これでは、質のいい発表会の印象が拭えませんでした。分数も短すぎる印象でした



あと、やはり、コンペティションで、最大にテンションを上げた演奏をして来て、今回のコンサート形式での、

本当の意味での演奏を披露しなければならない演奏の場で、

コンペティションと同じか、それ以上にモチベーションを上げて来れない演奏者が大半だったのには、些か、がっかりしました…



音楽に魅力感が無ければ、どんなに格好良く演奏しても、心には残らない…という、ある意味、いいお手本の演奏会だったとも思いました…



やはり、レッスンなどでの制御された演奏だとも思いますが、枠をはみ出ない、綺麗な演奏だけでは、聴衆の心は動かせない事も、暗示した演奏会だったとも思いました…

野心的なエネルギーを盛り込まないと、音楽が活きて来ないのも、やはり、日本のピアノ界には不足しているようにも思いましたね〜…



でも、この部門て、ピアノを『楽しむ』のが目的なのに…

演奏者は楽しんでても、聴衆側を楽しませなければ、やはり、思いは伝わらないと…



まぁ、ある意味、もっと練習と、いい音楽を探す事も大事だとも思いましたね…

音楽の情報をもっと沢山、知って聞いて欲しいとも思いましたね〜…


第34回PTNA グランミューズ入賞者記念コンサート

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