海外バーダック小説ご紹介 【Bardock story】
先般こちらで一度紹介したこともある海外親父小説ですが、親父萌えを追及する私なので
これは!と思って自分用に日本語訳をこしらえていました。
でも内容がとてもよくて、自分だけではもったいないと思って
ダメモトで頼んでみたら、なんと作者様より日本語訳でのシェアをご快諾頂いてしまいました^^ 全部は無理かもですが、親父ファンの方々へご紹介したいと思います。
(作者さまはイギリス在住の女性です。
好きキャラはバーダック、アルティメ悟飯、悟空、クリリン、
それに髭剃り王子やブルマ宅でシャワってる王子だそうですw)
この場を借りて改めてお礼を・・・
でももう本当に拙い訳なので作者さまに申し訳なさ過ぎて辛い;;
【!いちおう諸注意です】
・腐でもR18でもありません・・・と思う ・人物は完全作者オリジナルとお考えください。性格違うしw ・全部で、バダ誕生からラディッツ誕生まで21章あります。 その中で、とりあえず少年時代(1~6章)は順次ご紹介できると思います ・オリジナルキャラがたくさん登場します バダの両親やその知人、友人 (なお作中、プラントー医師は最終決戦に出ていた老医師です) ・「Bardock story」の続編「Their story」あり ・【重要】作者様が最初に発表されたのが2012年なので、嫁はギネではありません (でも訳が嫁の登場する後半までいくかどうかわかりませんが><;) ・作品の雰囲気重視なので結構訳違ってたりするかも・・・してる・・・
以上おkの方のみ、お進みください>< ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
Bardock story (Fanfictionより)
https://www.fanfiction.net/s/7705762/1/Bardock-s-story By: ravenclaw-scorceress29 Published: Jan 4, 2012
Chapter1:いらない子供
バーン!と大きな音を立てて司令官が医療センターに入ってきた。
「道を開けろ!父親のご到着だ!」と彼は大声で怒鳴った。中級戦士のボーゼック司令官が初めての我が子に会いに来るところだった。 彼にはもう強い希望があった。初めての自分の子供には自分と同等レベルかそれ以上の戦闘力を持っていてほしかったのだ。妻のマトリカは1時間前に出産を終え、赤ん坊も検査とランク付けを受け終わっていた。 数か月前、マトリカから妊娠を告げられ彼は非常に驚いた。
それまで彼は自分の財産について考えたこともなかった。もし子供がいなかったら、誰が彼の名や名誉を受け継ぐのか。しかし今は違う。 数分後、ボーゼックは教えられた妻の回復室へやってきた。そしてドアを開け、ベッドに座っているマトリカを見つけた。 彼女は非常に優美な女性だった。漆黒のまっすぐな長い髪にオニキス色の瞳。繊細なオリーブ色の完璧な肌。尾はいつも艶やかに輝き柔らかだった。 いつもとても美しい彼女が、今は疲れ切っているようだった。髪はやや乱れ、疲れた目をしていたが、それは幸福感に満たされていた。
そのときボーゼックは、青く包まれた何かがマトリカの腕に中に抱かれているのを見つけた。夢見るような彼女の瞳はそのためだった。それを見たくなってボーゼックがそばによると、マトリカは夫を見上げてほほ笑んだ。 「あら、」と彼女は誘いをかけた。「こちらへきてご挨拶くださいな」 その司令官は妻の嬉しそうな様子に引き寄せられた。彼女はサイヤ人にはたまらなく惹かれる存在だった。 ボーゼックは近づき、その赤ん坊を見つけると足を止めた。
男の子だった。髪は豊かに黒く飛び跳ねて、深いオニキス色の瞳。茶色の尻尾はブランケットからはみ出て母親の手首に巻き付き、小さな手はブランケットをしっかり握りしめていた。 「素晴らしい子だ!」ボーゼックは感嘆の声を上げた。 いきなり問いかけも無しに我が子をマトリカから取り上げると、さらによく見るために高く抱き上げた。ブランケットが赤ん坊から外れ落ち床に落ちた。 あまりにボーゼックがじろじろと赤ん坊を見回すので、マトリカは不安を感じた。赤ん坊を雑に扱う夫の振る舞いに心配にさせられたのだ。赤ん坊は、自分の父親をじっと見つめた。 父親は驚くべき風貌をしていた。 ボーゼックはがっしりした身体に濃くとがった髪、口元はあご髭と口髭に覆われ、黒い瞳をしていた。 彼はブーツとアームシールドに合わせた赤と黒のショルダーの戦闘服と緑のスカウターを身に着けていた。 それは恐ろしげな容貌だった。赤ん坊はおびえて恐怖を感じ始めたが、泣きだす代わりにボーゼックの顔を蹴飛ばし始めた。マトリカは驚き飛び上がって我が子を取り戻した。 「おお!」ボーゼックは興奮して叫んだ。「こいつはなんと元気ではないか!」 その時、プラントー医師が赤ん坊の戦闘力測定結果とランク付けを持ってやって来た。 「3人ともそろったようじゃのう」と医師はほほ笑んだ。 「はい、ちょうど今」マトリカはため息をついた。赤ん坊は自分で母親にしがみつき、父親をにらみつけるのだった。 「名前は?」 「ひとつ良い名があります」マトリカはにっこりほほ笑んだ。「“バーダック”」 小さな赤ん坊は、目をまんまるにして母親を見上げると、ご機嫌に笑い出した。その笑い声を聞いて、マトリカは赤ん坊を目の前に抱き上げてほほ笑んだ。 「気に入ってくれたの?バーダック。気に入ったのね」 マトリカは笑って自分の尾で赤ん坊の足の裏をくすぐり始めた。
すると赤ん坊はさらに大きな声で笑い出した。
「そうだ、バーダックの戦闘力とランクを教えてくれ、プラントー」とボーゼックは尋ねた。
それを聞いて医師は突然真剣な表情になった。彼は結果を伝えたくなかったのだ。 普通の赤ん坊と違い、リトル・バーダックは気にかかる存在だった。この子には問題があった。しかし父親が検査の結果を知ったなら、この子の運命はどうなるかわからない。 「ああ・・・7だ。」彼はゆっくりと告げた。 「700!」ボーゼックは満面の笑みで言った。「素晴らしい!」 「いいや、たったの7だ。8より低く、6より高い」 沈黙があたりを包んだ。マトリカは夫の様子を見るためにバーダックをあやすのをやめた。 夫は、唖然として、目は見開き身体をわなわなと震わせていた。マトリカは嫌な予感を感じていた。ボーゼックは高い戦闘力の自分たちの赤ん坊を自慢していたからだ。 彼女はバーダックをそっと引き寄せた。ボーゼックの表情がみるみる怒りに変わっていった。 「リトル・バーダックは、最下級レベルでしょうな、司令官殿」 湧きあがってきた怒りでボーゼックの目は鋭くなった。彼は我が子を惑星ベジータで最強のサイヤ人にするため、厳しい訓練を計画していたのだ。しかし今、彼はこの赤ん坊のためにしたことはすべて無駄だったということが信じられなかった。 「まあ気を落とさずとも、バーダックは非常に元気な赤ん坊ではあるし、あるいは十分強くなるかも知れませんぞ」医師は言った。 「この子は私たちの子よ、ボーゼック」マトリカは静かに言った。「レベルがどうあろうと。」 突然ボーゼックは妻の方へ振り向いた。マトリカは夫の怒りに満ちたその表情に衝撃と恐怖を感じた。彼は息子をじろりと見た。すると赤ん坊は、もう母の身体にぴったりくっついて眠っていた。 「すっかり手なづけられやがって」夫は言い放った。「そいつは役立たずだ。」
マトリカは動揺した。彼女はすっかり我が子を心から愛していたからだ。赤ん坊を一目見た瞬間から、彼女の持っていたサイヤ人の荒々しさはすべて消え去っていた。バーダックは彼女のすべてだった。 「もうやめて、ボーゼック!」彼女はぴしゃりと言った。「そんな事を言うなんて信じられません。自分の子を殺すの?あなたの計画はどうしたのですか?」 「馬鹿なやつめ!そんな戦闘力しかないやつのために、時間を無駄にしていられるか!“自分の子“などとは不名誉で迷惑だ。そんな最下級のクズ!」 マトリカは涙をこらえた。彼女はバーダックのようには夫をあしらう事はできなかった。しかしどうすればいいかは分かっていた。 「そう、それは大変なこと。でも私はもう、この子無くてはあなたと一緒にはいられません」 ボーゼックは反論しようとしたができなかった。何が起ころうと、マトリカを手放したくはなかったからだ。 彼女はたいそう美しく、サイヤ人の誇りある戦士にとって完璧なトロフィーだった。
もし彼女を手放すことがあったなら、他の男のものになるだろう。彼女が他の戦士に抱かれるくらいならばむしろ彼女の死を望んだ。だから仕方なく引き下がったが、バーダックをすばやく睨み付けた。 マトリカはベッドに倒れこむと大きくため息をついた。バーダックは母親の気苦労をまだ何も知らずにしっかり寄り添い、自分を守ってくれる腕にしっかりしっぽを巻きつけていた。 マトリカは我が子の寝顔を見降ろした。彼女はそっと赤ん坊を抱き上げ、髪をやさしく撫で上げると額にキスをした。 「心配しないで、バーダック」彼女はそっとささやいた。「何が起こってもあなたを愛してる」
まだ小さな赤ん坊と若い母親は、自分たちのこれからの人生がまるで出会いと別れのジェットコースターのようだとはまだ気づいていなかった。
(Chapter 1:No son of mine)
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