【Bardock's story】Chapter10 ウェルカム・チーム


Updated By : September 26, 2014 2:41:39 AM JST

  



チーム結成編のラストです。(Chapter7~10のうちの10)

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【諸注意】

・腐でもR18でもありません。
【重要】人物は完全作者オリジナルです(というかFUNimation版バダ)
・全部で、バダ誕生からラディッツ誕生まで21章あります。

・【超重要】作者様が最初に発表されたのが2012年1月なので、嫁はギネではありません
作者様より、和訳の許可を頂いていますが、相変わらずの残念和訳でごめんなさい。

 以上おkの方のみ、お進みください><



 

・第1章(少年編)始めはコチラです

            →→海外バーダック小説ご紹介  【Bardock's story】Chapter1」

・第7章(チーム結成編)始めはコチラです

            →→ 「海外バーダック小説ご紹介  【Bardock's story】Chapter7」

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Bardock's story (Fanfictionより)

https://www.fanfiction.net/s/7705762/10/Bardock-s-story

By: ravenclaw-scorceress29 

Published: Jan 4, 2012

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Chapter 10: ウェルカム・チーム

 

数時間後、バーダックは治療が終わりメディカル・マシンから姿を現した。

 

飛び跳ねた髪を乾かし、新しい予備の戦闘服を身に着けると、段々とパンブーキンの行動に対して怒りが湧きあがってくるのだった。充分休息は得られたのだが、バーダックは心底あの太ったサイヤ人の顔を思い切り殴りつけてやりたかった。

「奴はなぜあんなことを!」

だがその時、バーダックが振り向くと何かが、いや誰かが彼の目を捕えた。

プラントーと立ち話をしていたその女は、タケオの死んだ日の朝、ポッド発射台の外でバーダックが見たあの美しい女だった。

 

彼女はとても楽しそうにプラントーと会話し、ふたたびあの目の覚めるような笑顔を見せていた。

そしてその姿は、セリパのように小柄で、より繊細そうだった。

彼女も新調された濃淡2色のブルーの戦闘服をまとっていた。ストラップの付いた肌を覆うアーマー、ダークブルーの長いスパンデックス・ストッキングに真っ白いブーツ、それにリストカバーがよく似合っていた。

さらに、身体に巻きつかず飛び出しているその尾は非常に柔らかく艶やかな毛並みで、高く持ち上げられていた。

それもまた、楽しげに波打っているように見えた。バーダックは彼女の美しさに息をのんだ。

(あの女は・・・)

その時、彼女は話すのをやめて美しいグリーンの瞳でバーダックの方に振り向いた。プラントーもすっかり見とれている彼の患者に向きなおった。  

    

そのサイヤ人の女性は、バーダックの視線に、顔にほんのり朱がさしたようだった。彼がそうなる前に、彼女は落ち着きを取り戻した。

「じゃあ、そろそろ行かないと。プラントー、手伝ってくれてありがとう」彼女はプラントーにほほ笑えんだ。

「いつでも構わんよ」

その謎の女性はさらにもう一度笑顔をバーダックに向けると、艶やかな尾を波打たせながら去って行った。

プラントーはバーダックの顔を見て近づいて来ると、

「美しい娘じゃろう、バーダック?」と意味ありげに笑いながら話しかけた。

「あ・・・ああ、そうだな」

プラントーはくすくす笑った。今までこんな姿のバーダックを見たことが無かったのだ。

しかし、その女性が視界から消えると、ふたりは憂うべき現実に戻った。

「プラントー、トーマたちは戻っているのか?」

「彼らなら、30分前に帰還しておるわい」

「ありがとよ!」

バーダックはチームを捜すためにスカウターを掴んで装着すると、ほどなく仲間たちの所在を見つけ出した。その時トーマやセリパ、そしてパンブーキンの言い争う声に、バーダックは走り出した。

そしてその部屋には、セリパ、トーマ、トテッポが片側に、反対側にパンブーキンが立っていた。言い争っている彼らを見つけ出すことは簡単だった。

 

「バーダックは死んじまうところだったんだぞ!馬鹿野郎が!てめえのおかげでな!」トーマが怒鳴った。

「俺の?あの偏屈野郎がマヌケだったんだ、もっとちゃんとしてればよかったんじゃねえか!」パンブーキンが怒鳴り返した。

「バーダックの事をそんな風に言うんじゃないよ!」セリパが言った。

「おい!」とうとうバーダックが叫んだ。

4人が言い争うのをやめるとバーダックが仲間たちとパンブーキンの間に割って入ってきた。

「おい見たか?こいつならピンピンしてるじゃねえか!」パンブーキンが叫んだ。

「俺はチームが必ず生き残るために、お互い守りあい信頼しあうようにやってきた。もしてめえがその邪魔をしねえんなら、トーマのやつだって何も言わねえ」

パンブーキンは鼻で嗤った。

「信頼だと?おまえこそ俺に信頼なんぞしてねえじゃねえか」

「それにだ」バーダックは続けた。「あんな真似の後ではいつまでも信頼なんてされねえ!」

二人のサイヤ人はお互いの目をじっと睨みあった。

バーダックはパンブーキンをチームから追い出したかったが、ナッパの命令があるのでできなかった。

 

「セリパ、トーマ、トテッポ、先に何か食いに行っててくれ。俺はもう少し残る」彼は言った。

セリパと他の二人はまだ言い足りなかったが、バーダックとパンブーキンを残して部屋を出て行った。

そうして、二人のサイヤ人はお互いの顔を睨みあった。パンブーキンは、バーダックの横を通り抜けようとした。その時、もしパンブーキンがまともな人間なら、バーダックは対処法など考えなくても良かったが、何かを言わなければならなかった。

「ナッパはお前がどうやって俺たちのチームに行きついたか教えてくれたぜ」

「ほう、それで?やつはでたらめでも言いやがったのか?」

バーダックはうなずいた。「だがエチカ星からこっちはもうお前を信用できねえ」

パンブーキンはバーダックを見た。パンブーキンはしかし反論できないようであった。

明らかに、パンブーキンは元の自分のチームからの脱走やエチカ星での傲慢な態度を否定できなかった。

 

「いいか、よく聞け。信頼こそ俺たちのチーム・ワークを作る。トーマと俺とはガキの頃からの付き合いで、トテッポとセリパも今は家族みたいなもんだ。タケオが死んでからも俺たちはそうやってきた!」

パンブーキンはその新しい情報にショックを受けた。彼はバーダックのチームが仲間を失っていた事を知らなかったのだ。その様子を見てバーダックは続けた。

「タケオはトーマの双子の兄弟でセリパの恋人だった。あいつは強くて偉大な戦士だったが、ある惑星で重症を負って死んだ。いずれにしても、おまえは仲間に手を貸そうとも思わず割り込んできているだけだ。俺はお前をチームから放り出して殺すこともできるが、そんな事はしねえ。頼む、だからあんな事は二度とするな!でなければ、本当にお前を殺す」

そうして、無言のパンブーキンをホールに残し、バーダックは部屋を出て行った。

 

数日後、バーダックたちのチームは惑星コーシュの征圧という次の任務を与えられた。トーマとセリパは、パンブーキンが同行していることに非常に腹を立てていたが、バーダックには選択の余地は無かった。トテッポは平然とはしていたが、パンブーキンからできるだけ距離を置いていた。

そんなチームの中にあって調整は難しかったが、バーダックは仕方なくチームと共に次の任務へと向かった。

しかし思いがけない事が近づいていた。

5人のサイヤ人は目的の惑星に着陸するとポッドから現れ、目の前に広がるエリアを眺めはじめた。そこはごく普通の青い空と緑の草原の広がる、ちょうど住みやすそうな惑星だった。

「悪くない星だな。スカウターの反応は?」バーダックは言った。

「いたよ、見な。ここから数マイル北に村のようなものがある」セリパが答えた。

「西に小さい反応がある」パンブーキンも答えた。

「それに南にもう一つ。」トテッポが付け加えた。

「OK、トテッポと俺は南だ。トーマとセリパは北へ行け。パンブーキンは西へ」

パンブーキンは驚いてバーダックを見た。なぜ自分だけ一人で向かわせるのか疑問に思ったが、仲間同士の信頼の問題があることを思い出していた。

バーダックはこの任務で誰も危険にさらして死なせたくはなかった。すべて異常のない事を確認し、5人はそれぞれ各方向へ別れた。

 

トーマとセリパはようやく目的の村へ到着した。変な建造物は丸みを帯びて、およそ2階ごとに白く塗られていた。異星人たちはサイヤ人と同じくらいの身長のヒューマノイドだったが、身体に自然形成されたアーマーを持つ種族で、むしろ亀のようなそれは非常に頑丈そうであった。彼らは戦闘タイプに見えたが、トーマたちのスカウターのには高スコアは現れていなかった。ふたりは村の中央に着地すると、村人たちが警戒してすぐに最大戦闘態勢を取り始めた。

「気をつけな」セリパがトーマに囁いた。

「ああ、分かってる」トーマが答えた。

そしてトーマが村人に呼びかけた。

「惑星コーシュの者どもよ!今日からこの星は惑星貿易機関、フリーザ様のものである。お前たちは速やかに降伏してフリーザ様のもとに集まれ、さもなければお前たち全員を倒す」

宣言を行うにはまだ不慣れなトーマに、セリパはニヤッと笑いかけた。いつもこの宣言をするバーダックは、今のトーマよりももっと迫力があった。

「さあ、どうなんだい?!」セリパは大声で村人全員向かって叫んだ。

「断る!」村の長老が叫んだ。

突然6人の戦闘タイプの住人が攻撃を仕掛けてきたと思うと姿を消した。彼らはサイヤ人ほど戦闘力は強くは無かったがコーシュ人は非常にスピード力に優れていたのだ。同じようにスピードを誇るセリパでさえ彼らに翻弄されてしまっていた。

 

6人の戦闘員はセリパたちより圧倒的で、ついに追い詰められてしまった。

二人とも顔や身体中、攻撃を受けて傷だらけになり、戦闘服もダメージを受けて喘いだ。

「くそっ!こんなところで終わるつもりはないぜ」トーラが呻いた。

「ああ、死ぬときはみんな一緒だよ!」

二人は顔を見合すと笑みを交わした。しかし戦闘に戻ろうとした瞬間、強力なエネルギー弾が6人の敵戦闘員に命中しドミノ倒しにした。

トーマとセリパは振り向くと、自分たちの頭上に浮かんでいるパンブーキンを見つけた。

親友同士はすぐそばに飛んでいるその姿に驚いて目を見開いた。彼も同様に戦闘の最中だったが、自分たちを救出してくれたのだ!

「おい!ここから早く出ろ!」彼は仲間を元気づけた。

その瞬間、トーマとセリパはその言葉どおりすぐに行動した。空中へ飛び村から離脱した時、スカウターからバーダックの叫び声が聞こえた。

「全員ポッドに乗れ!この任務は放棄する!」

 

数分後、5人はポッドに集まり乗り込むと、惑星ベジータへと帰還の途についた。

「いったいどうしたってんだ!」スカウター越しにパンブーキンが尋ねた。

「何を言ってるんだ、おまえが俺たちを助けてくれたんじゃないか」トーマは冷静に答えた。

「なんだと?」バーダックが尋ねた。

「俺たちが奴らにやられそうになったとき、パンブーキンが6人の敵をブラストで倒して逃げろと言ってくれたんだぜ」

「ああ、あいつはあたし達を助けてくれたんだよ!」セリパは嬉しそうに言った。

そのニュースを聞き、スカウターは沈黙した。パンブーキンはさっきの出来事を思い返しひとり満足そうに笑みを浮かべていた。 

・・・トーマ達と同様にある村についたパンブーキンは、征服宣言をした。すると村の戦闘員たちが攻撃を仕掛けてきた。

しかしそれを何とか身をかわして飛び立つと、自分のポッドをみつけて帰還しようとしたが、何かが彼を引き留めた。彼の脳裏に、数日前のバーダックの声がエコーしたのだ。

 

「いいか、よく聞け。信頼こそ俺たちのチーム・ワークを作る。トーマと俺とはガキの頃からの付き合いで、トテッポとセリパも今は家族みたいなもんだ。タケオが死んでからも俺たちはそうやってきた!」


「・・・自分自身からは逃げられねえな」

そして彼はスカウターを使ってトーマとセリパを探し、見つけ出して接近すると、敵戦闘員に追い詰められ酷い傷だらけの仲間がそこにいた。

そして見捨てることなどできず、パンブーキンはマックス・パワーのエネルギーを込めて敵に放ったのだった。

「おい!ここから早く出ろ!」

 

・・・帰還するポッドの中で、パンブーキンは自分の決断に満足げにニヤッと笑うと、バーダックの声が聞こえてきた。

「よくやった、パンブーキン」 "スカー・ウォリアー”がそう言うと、トーマも

「ああ!俺たちはチームだ、よろしくな!」とニヤッと笑った。

 

こうして五人のサイヤ人は、傷を負いながらも無事母星へ帰還していった。

 

 

  

                               (Chapter 10: Shugesh redeems)

 

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