【Bardock's story】Chapter11 ケイラ


Updated By : October 1, 2014 1:40:03 PM JST

  



嫁編入りますw (Chapter11~21のうちの11)

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【諸注意】

【重要】人物は完全作者オリジナルです(というかFUNimation版バダ)ので

 イメージ破壊のおそれがある方はご遠慮ください
・全部で、バダ誕生からラディッツ誕生まで21章あります。

・【超重要】作者様が最初に発表されたのが2012年1月(公式嫁よりずっと以前)

 なので、嫁はギネではありません
作者様より、和訳の許可を頂いていますが、相変わらずの残念和訳でごめんなさい。

・一応R18(と言うほどでもない)と書いておきます
以上おkの方のみ、お進みください><


 

・第1章(少年編)始めはコチラです

            →→海外バーダック小説ご紹介  【Bardock's story】Chapter1」

・第7章(チーム結成編)始めはコチラです

            →→ 「海外バーダック小説ご紹介  【Bardock's story】Chapter7」

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Bardock's story (Fanfictionより)

https://www.fanfiction.net/s/7705762/10/Bardock-s-story

By: ravenclaw-scorceress29 

Published: Jan 4, 2012

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Chapter 11: ケイラ

 

長時間の飛行を終えて、バーダックたちのチームは惑星コーシュから惑星ベジータへと帰還した。ポッドから出てくるなり、トーマがパンブーキンの背中をポンと叩いた。

「改めて礼を言うぜ!」

「気にするな、トーマ。だがツケにしとくから忘れんなよ!」パンブーキンがニヤッと笑った。

新しい友人同士がバーダックやセリパ達の見守る中、声をあげて笑い合っていると、一人の整備員が駆け寄ってきた。

「バーダック!ナッパ司令が帰還次第すぐに来いとの命令だ」

「なんだと?」バーダックは眉をひそめた。

「理由は分からないが、えらくお怒りだったぜ」

バーダックは、緊張した目で見つめる仲間のほうに振り返った。ナッパの要求は火を見るより明らかだったからだ。

「後で落ち合おう」自信ありげにバーダックは仲間に告げた。

 

トーマたちを残してナッパのオフィスに着くと、ドアが開いて少し驚いた。そこには驚きの相手がいた。オフィスから出てきたのは、あの美しい女だった。

「俺はあきらめんからな、ケイラ!」彼女の背後から、ナッパの怒鳴り声が響き渡った。

「お好きに、司令」彼女は振り向きもせずドアを閉めながら、冷やかに答えた。

彼女は顔をあげると、目の前に立っているバーダックを見て立ち止まった。

「よう、ケイラ」バーダックは笑いかけた。「あんたはあの時の、笑っていた女だよな」

「あなた、よく変なやつだって言われない?」彼女は反射的に答えた。「で、あなたは・・・?」

しかしバーダックが名前を告げようとすると、ナッパがドアをバン!と開けて叫んだ。

「バーダック!そこにいるならさっさと来い!」

「あれがあんたへの答えだ」

「がんばってね、バーダック」

笑みをかわすと、バーダックはナッパのオフィスに入って行った。ドアを閉めると同時に、司令官はわめき始めた。

「何を考えてやがる、バーダック!貴様は任務中止を決断できるような立場じゃねえだろう」

「タケオが死んでから、もう絶対チームの誰も失わないと決めたんでな」バーダックは静かに答えた。

「俺たちは貴重な惑星を失ったんだぞ!ベジータ王もお怒りだ、フリーザ様の求めておられた星だったからな!」

「あいにく俺のチームはフリーザ様の命令よりずっと重要なんでな、司令」

バーダックの冷静な答えにナッパは唸った。その若いサイヤ人は、ナッパを恐れていなかった。

父親による暴力、母親や親しい友人の死、たった今解決したばかりのチーム内の混乱をこえて、今やフリーザすら恐れていなかったのだ。

ナッパはバーダックを数秒睨むと、くるりと背を向け高圧的に言った。

「俺の目の前から消え失せろ!」

軽く頷きながら、バーダックは部屋を出て行った。しかし後ろ手にドアを閉めた時、ドアの外に立って待っていたケイラを見て驚いた。

「あんた、まだいたのか?」

「あなたを待っていたのよ。二度も会っていたのに、やっとお互い名前がわかったわ」

彼女は答えた。

「もっと知りたいというわけか」

ケイラはにっこり笑った。

「なにか夕食を御馳走してくれない?お腹がすいちゃったわ」

そうして、彼女は向きを変えると近くのレストランの方向へ歩き出した。バーダックは彼女の腰と尾のぞくっとする揺らめきを見つめ、後姿を追った。

 

バーダックが見たこともない最高の眺めを得ている間、トーマたちは食堂のカウンターで飲み始めていた。

彼らはしばらくの間、トーマとセリパがパンブーキンに最初の頃の任務での出来事を話して大爆笑していた。

「バーダックのやつ、大笑いだったぜ!目玉が皿みたいにこんなになってよ、ガタガタ震えていやがったんだぜ!」トーマが大声で笑った。

「あの時のバーダックたらもう」セリパも付け加えた。

全員、シートから転げ落ちてしまうほどの大きな笑い声が響いた。そして落ち着きを釣り戻し始めたころ、まだ4人のままなのに最初に気が付いたのはセリパだった。

 

「ねえ、そう言えばバーダックはどこ?」

「まだナッパの所じゃないよなあ?」トテッポが尋ねた。

「だと良いがな」トーマが答えた。

「俺たちがここにいるのを知らないで、捜しているのかも知れんな。」パンブーキンが言った。

「いや、いつも俺たちはこの酒場で飲んでいるから、バーダックは俺たちを捜しにここに来てるだろう」

全員であたりを見回したが、彼らのリーダーを見つけることはできなかった。彼らが不安になり始めたその時、ケイラがドアを開けて入ってくるのに気付いた。そしてすぐ後にバーダックが連れ立って入ってきた。

「おい、バーダックのやつ何処にいくんだ?」パンブーキンが尋ねた。

「あいつ、女と一緒みたいだぜ」トーマが答えた。

「あれはケイラじゃないかな」セリパが言った。「あの髪型と目は間違いないよ」

「ケイラって何者なんだ?」

「あの娘はセージ司令官の娘だよ、ほらナッパの前の指揮官」

その事実を聞いて、チームの男たちは驚いた。ケイラはエリートで、バーダックには不釣り合いだったのだ。

4人のサイヤ人はお互いの顔を見合わせた。バーダックにはまったくチャンスは無いのだから。

 

だがトーマたちの方が間違いであるようだった。食事が終わるころ、ケイラとバーダックの前に美味しそうな食べ物の10枚の皿がテーブルに並べられていたが、カラになって重ねられるのに長い時間はかからなかった。食事が終わり、バーダックはケイラが彼の顔に刻まれている傷をちらちらと見ているのに気が付いた。彼女がその大きな傷に興味を持っている事は、驚くようなことではなかった。  

 

「それ、どうしたの?」ついに彼女は指差しながら尋ねた。

「ああ、俺の・・・あれだ、父親だ。あいつのアイデアはトレーニング中に俺を殺すことだった。これはその最初の、俺が6歳くらいの時の “訓練” でやられた」

ケイラの目が、それを聞いて大きく見開いた。

「ひどい・・・でもあなたに似合ってると思う、それ。戦士らしくて。大抵の男は戦士と言うには弱すぎるわ」

バーダックは特に何も答えずただ笑っていた。褒め言葉ではあったが、それは気を遣ってのことだったからだ。

「そういえば、初めてあなたを見たとき、あなたたちは何処に行くところだったの?」彼女が尋ねた。

「エチカという惑星だ」

その惑星の名は、タケオの戦死の記憶を呼び起こし罪悪感を感じさせた。

「ところであんたは?何処に行ってたんだ?」彼は尋ねた。

「技術研究所よ、ドクター・スポルツの。スカウターのアップデートを手伝っていたの」

バーダックがその答えに軽く眉をあげるのを、ケイラは見ていた。

「私はあなたたちみたいに任務には行かないの。トレーニングは大好きだし、すごい相手とのスパーリングはとっても楽しい。でも、フリーザのために手を貸すのはやめたの」

その最後の言葉に、バーダックは少し驚いた。ケイラは、フリーザやバーダックを含むすべてのサイヤ人に対する反抗者だった。

ふたたび、ケイラはバーダックの顔をみてほほ笑んだ。

「でもあなたたちをサポートしないとは言わないわ」彼女は保証した。「私たちサイヤ人は最も偉大な戦闘民族よ。でもフリーザはその価値に対してリスペクトしていない。みんな使い捨てにされているわ、だから彼に手を貸すのは嫌なの」

「ナッパがさっき怒るわけだ。やつはあんたを任務につかせたいんだろう」

「そう、チームに入れたいのよ。でも時間の無駄ね」

バーダックはテーブルを挟んで彼女の話に笑いかけた。彼女もほほ笑みを返し、バーダックの反応をみた。

 

「そうだよな、誰もあんたのキレイな顔を傷つけたいとは思わないぜ」と冗談めかして返した。

少なくともバーダックは冗談だった。しかし突然それは起こった。ケイラは立ち上がるとバーダックの顔を尾でバシッと叩きつけたのだ。

「もう一度言ったら容赦しないわ!」彼女はひどく怒って言った。「誰にも私の事をモノ扱いなんてさせない!分かった?!」

「・・・もし反省するなら」彼女は言った。「私は明日の朝トレーニングに行くから、自分の運を試してみる事ね」

彼女は魅惑的にほほ笑みながら、店からスタスタと出て行った。バーダックは瞬きをしながら通路を見つめ、たった今の出来事を思い返していた。ケイラは彼をひっぱたいたが、やり直しのチャンスも与えていた。

そうしてバーダックはひとりニヤッと笑った。

「どうやら好かれてはいるらしい」

 

 

 

                                (Chapter 11: Kayla)

 

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