しつこく続くw
やっぱり嫁編は楽しいですw この少しずつ距離が縮まっていく感じがサイコー^^
(Chapter11~21のうちの12)
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【諸注意】
・【重要】人物は完全作者オリジナルです(というかFUNimation版バダ)ので
イメージ破壊のおそれがある方はご遠慮ください ・全部で、バダ誕生からラディッツ誕生まで21章あります。
・【超重要】作者様が最初に発表されたのが2012年1月(公式嫁よりずっと以前)
なので、嫁はギネではありません ・作者様より、和訳の許可を頂いていますが、相変わらずの残念和訳でごめんなさい。。
・一応R18(と言うほどでもない)と書いておきます 以上おkの方のみ、お進みください>< ↓ ↓ ↓
↓
・第1章(少年編)始めはコチラです
→→「海外バーダック小説ご紹介 【Bardock's story】Chapter1」
・第7章(チーム結成編)始めはコチラです
→→ 「海外バーダック小説ご紹介 【Bardock's story】Chapter7」
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Bardock's story (Fanfictionより)
https://www.fanfiction.net/s/7705762/12/Bardock-s-story
By: ravenclaw-scorceress29
Published: Jan 4, 2012
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Chapter 12: スパーリング・デート
やがてバーで1時間も待つと、セリパ達は再びバダが心配になってきはじめた。ケイラと連れ立っているのを見てから彼は現れなかったからだ。何かエリート達とのトラブルに巻き込まれたのだろうか?もしそうなら、メディカル・マシンが必要だろう。バーダックはただの若造で最下級戦士なのだから。
「おい、そろそろ探しに行った方がいいんじゃねえか?」とトテッポが言った。
「・・・いや、もう少し様子を見よう」とトーマ。
その時、何かがセリパの視線を捕えた。
「その必要はなさそうだよ、戻ってきた」セリパが嬉しそうに言った。
4人が振り向くと、バーダックが頬をさすりながらやってきた。
「おい!バーダック!どこに行ったか心配したぜ!」パンブーキンが大声で言った。
「ああ、すぐ近くにいた」バーダックは腰を下ろすと、バーテンダーに酒の合図を送る。
トーマがバーダックの左頬の傷あたりが赤く腫れ上がっているのに気が付いたのはその時だった。トーマはそのマークの意味にニヤリと笑う。そして仲間たちに“見てみろ”とジェスチャーすると、それを見て理解した仲間は笑いをこらえるのに必死だった。
「それは“ケイラちゃん“にやられたんだよな?!」トーマがからかった。
バーダックはニヤニヤ笑っている仲間の方に振り向いた。
なぜ仲間たちはバーダックがケイラと一緒だったことを知っているのか?
どうやってケイラの事を?バーダック自身、まだ会ったばかりなのに。
チーム全員はお互いの顔を見合わせ、バーダックがまだケイラの事をよく知らない事に気が付いた。
そしてセリパや仲間たちは、バーダックにケイラの父の事を説明すると、バーダックの目は驚きに見開いた。彼の美しくも新しい友人は、エリートの一人だったのだ。彼女はもしかすると、この惑星で最も強大な力を持つ戦士かも知れなかった。
バーダックをその尾で殴りつけた時、もっと酷い目にあわせることもできたはずだった。だがそうしなかったのはつまり、バーダックを気に入ったという事なのだろう。
「・・・で? なんでひっぱたかれたのさ?」セリパが尋ねると、
「あ、ああ、口がすべっちまってな」バーダックが答えた。
「おまえ、あの女の事なんて言ったんだ? ”ハニーちゃん“か?」パンブーキンが笑った。
「まあそんなところだ」
突然仲間たちがこらえきれず笑い出した。
「ハハハ!こいつ、イケてるエリート女を相手にしようとしたんだぜ!」
シートに座りながら、バーダックは少し顔が赤くなるのを感じた。しかし次の一言で周りの笑い声が止まった。
「ああ、まあそうだろうな。ケイラは俺と明日、スパーリングしたいとさ」
その一言で突然周りは静まり返った。全員、目を見開いてまっすぐバーダックを見たまま固まってしまった。彼はすばやくグイッと酒を飲み干すと立ち上がって、ポカンと口を開けたままの友人たちを置いてきぼりにさっさと店を後にしたのだった。
翌日、バーダックはケイラが行ったことがあると言っていたトレーニングセンターへと飛んだ。朝のトレーニングセンターは多くの人でにぎわっていたが、すぐにはケイラの姿は見えなかった。大勢のサイヤ人の戦士たちが新たな任務の準備に追われているなかで、バーダックは一人の男に気が付いた。
その男はバーダックとよく似た青と黒の戦闘服を身に着け、ダークブラウンで飛び出たたっぷりの髪、そして口髭をはやしていた。自分の父とどこか似たその風貌に、バーダックは身震いを感じた。
しかしその時、二人の小さな子供 ―男の子と女の子― が男に駆け寄ってきた。二人はお揃いのショルダー型戦闘服で、少年はバーダックのようなグリーン、女の子は赤い戦闘服を着ていた。ふたつの小さな尾は、風の中にゆらゆらと楽しげに揺れていた。
「おまえ達、こっちだ!」その男は子供たちを呼んだ。「寄り道するんじゃないぞ」
「分かってるわパパ!」少女が答えた。
父親は、急いで彼の後をついてくる子供たちににっこりほほ笑む。闘技場の中に消えていく小さな姿に、バーダックは笑みが浮かんでくるのを感じていた。
(俺の親父があんな風だったら・・・)しかし最悪の記憶が思い出されたその時、小さな手が彼の肩をトントンと叩くのを感じた。肩越しに振り向くと、そこにはにっこりと立っているケイラがいた。彼女は動きやすいように髪を後ろに束ねていた。
「やっぱり来たんだ!」彼女は驚いて見せた。「あきらめの悪い人ね」
「簡単にあきらめてりゃいい仕事なんかできねえさ」
「そう。いいわ。準備はいい?」
「ああ。“エリート”のちからってやつを見せてもらうぜ」
ケイラははっとして顔から笑みが消えた。ケイラがエリートであることをバーダックが知っていたのは、まったく驚くべきことだったのだ。バーダックが自分の友人から話を聞いたと説明すると、ケイラはため息をついた。いずれは分かってしまう事だっただろう。彼女はすぐに気を取り直して、ふたりのサイヤ人は使用可能な最後の闘技場内へと入場していった。
場内に入ると、二人はストレッチでウォーミング・アップし、いよいよトレーニングを開始した。
それは、バーダックはスカウター無しで、自分の力だけでケイラをどうにかして捕えなければいけないというゲームだった。
彼女のスピードは凄まじく、その軌跡を追うのがやっとだったが、すぐにその動きのリズムを掴むと捕まえるためキックを放った。しかしケイラはその足首を掴んでブロック、すぐさま後方へ投げ返した。バーダックは投げられながらもその瞬間エナジー・ブラストを撃つ。それをかわすケイラ、しかしその強度に彼女は感嘆した。
(あいつ本当に最下級戦士なの?!あんなものまともに喰らったらメディカル・マシン行きじゃないの!・・・でもこれは内緒だわ)
そしてケイラはからかって言った。「今のはいったい何なの?こんな弱虫だと知っていたら来るんじゃなかったわ!」
その一言はバーダックをさらに本気にさせた。
ブラストをもう一撃彼女に向かって撃ったが、それはさっきより小さかったのでケイラは避けずにブロックすると決意した。両手で受けとめるとそのエナジー・ブラストはすぐに失速、力を失っていったが次の瞬間、バーダックは姿を消した。あたりを見回したが視界のどこにもいなかった。その時背後からバーダックが現れるのを感じ、彼女は地上に叩きつけられる前に彼の姿を一瞬見ることができた。身体を止めるためにフロアに一撃する瞬間、バーダックを見上げた。彼は自信たっぷりに浮かんでいるように見えたが、ハンサムだと思わずにいられなかった。
彼女は手の中にエナジーを集中させ、バーダックに放ち、バーダックもまたブラストを撃った。二つのパワーはぶつかり合い、お互い後ろへ押されるのを感じていた。
そしてケイラはさらに強力なパワーで押しはじめ、事実、バーダックは撃たれる前に飛び退かなければならなかった。
彼女が気を取られたように見えた瞬間、バーダックは瞬時に彼女の方へ移動、ぶつかり合うエナジーが消滅した時、ケイラは再びバーダックを見失っていた。突然、後ろから二本の腕が彼女を抑え込み、腕の自由を奪われた。
「終わりだ」バーダックは耳元で囁いた。「俺の勝ち。」
ケイラはふくれっ面を見せながら言った。「ついてないわ!」
そして二人は息がとまるほど笑い合った。それは予想以上の高揚感だった。
2,3時間、二人はスパーリングを続けていた。ケイラはエリートだったし、バーダックはより闘いの経験を積んでいた。
彼女はたびたびバーダックに不意を突かれたが、意地でも抵抗したので捕えるのはそう簡単にはいかなかった。彼女のエリート・パワーとの対決は、バーダックを夢中にさせるトレーニングで、しかもこの上なく楽しかった。二人の視線は常に絡み合い、バーダックはその引き込まれそうなエメラルドの瞳を見つめた。
彼女はただ美しかった。
そうして最後に、二人は地上に着地するとグラウンドに座って呼吸を静めた。
「まあそうね、」ケイラは息をハァハァさせながら言った。「楽しかったわ!」
「楽しい?それだけか?」とバーダック。
「わかったわよ!」ケイラはいたずらっぽく笑う。「コンチクショウ!これでいい?」
バーダックの目は彼女を見つめたが、スパーリングで退屈したようすはまったく無かった。ケイラはそれを見て、小憎らしく笑った。
「でもね、今までやってきたスパーリングの中でも最高だったわ!まるでまた父さんとトレーニングしているみたいだった」
「あんたの父親?」
ケイラは振り向くと数秒バーダックを見つめた。しかし熟練した戦士の前では父親への愛情を見せたくは無かった、バーダックがどんなにクール・ガイだったとしても。
「俺の父親は最低野郎だったからな。だがさっきの言い方だとあんたの父親はそうじゃなかったんだろう?」
ケイラはそっとため息をつくと小さな笑みを浮かべた。
しかし、彼女が自分の父の事を話そうとしたその時、彼女の名を呼ぶ声が聞こえた。二人がドアの方を振り返るとそこに立っていたのは、背が高く、鍛え上げられた体つきの男だった。彼は肩だけガードのある白とゴールドの戦闘服を着け、それによく似合った青いスパンデックスに白いグローブとブーツという姿だった。そして黒い瞳、背中からひざまで走るスパイキーな黒い髪をしていた。
「ロカ!」ケイラが叫んだ。「どうしてここが分かったの?」
「ああ、お前はいつもここでトレーニングをしていたからな。さあ帰るぞ」
ケイラはその時、ロカがバーダックをジロリと睨んでいるのに気付いた。しかしその最下級戦士はただ普通に見返していた。
(あれはケイラの兄貴だな)バーダックは考えていた。
「じゃあまたね、バーダック。今日はありがとう」ケイラが言った。
「ああ、またな」
ケイラがロカの方へ歩むと、ロカも歩き始めた。ロカはもう一瞥バーダックにくれると、妹を連れてトレーニングセンターから堂々と出て行った。
残痕の戦士は立ち上がると、戦闘服の埃を払ってため息をつく。ロカの登場は、ケイラとの再会が最後であることを意味していた。
その夜、トーマは下の寝台でいびきをかいている間、バーダックは腕枕をして横になり、目は天井を見つめ続けていた。
ケイラとのトレーニングは最高だった。数時間の間、二人ともお互いの違いを気にかけていたように思えた。それは片方はエリートであり、もう片方は最下級戦士だということだった。
そしてもちろん、彼女の美しさは心の中にとどまり続けていた。しかしロカが来た事により、完全に出入り禁止となった。
「まあ、また会えた間だけでもラッキーだったぜ」彼はため息をついた。
そのうち、バーダックは眠りに落ちた、ケイラの面影を胸にしながら。
(Chapter 12: Dating, saiyan style)
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